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2007年11月11日

第10話 真相は絶望と共に

"初めての"相棒
傷つけたのは彼女で、
"新しい"相棒
傷付けられたのは彼女だった、

一臣により齎された緋月変貌の真相は、新たな絶望の始まりだった。

武装神姫 OriginalStory

巡る想い、変わらぬ願い〜欠けては満ちる月模様〜

第十話

真相は絶望と共に

始まります。


このページは xfy Blog Editor を利用して作成されました。

第10話 真相は絶望と共に

「実際、何なんだろうなぁこれ。」
加藤一臣はディスプレイに写された映像 - 緋月の肌が生物の様にざわめき、変わって行く様子を見ながら呟いた。
「まんま生き物だよなぁこれ・・・ん?生き物?・・・生体・・・部品?・・・まさかな、あれは破棄されて・・・」
何かを思い出したのかPCを操り、目当ての情報を探す。
「確かレポートがあったはず・・・」
更に十数分。
「・・・開発コード:PAM-0352、・・・通称:ENVY・・・おいおい、冗談じゃねぇぞ・・・」
もうすぐ夜が明ける。

窓が締め切られた部屋の中、フローリングに寝転がる万年睡眠不足のブツブツと独り言を続けていた。
「ほのちゃんどうしよう・・・」
「マスターこわれちゃった・・・」
千種の言葉に、千華音が続ける。
「うむ・・・。」
声をかけられた焔乃華はそう言葉を返すと、窓際に目線を送る。其処には窓の外を睨みつける華倶夜の姿があった。

第十話困惑の部屋

(あっちはあっちで苛々が最高潮といったところか・・・。気付いていたのに何も出来なかった怒り、か・・・私は気が付く事すら出来なかった。)
知らずに握り締めていた己の右手を見やる。
(なんの為に力を、日々鍛錬を重ねていたのだろうな・・・。主殿にあんな顔をさせない為に、あんな思いをさせない為では無かったのかっ!!)
右手をより強く握り締めていた。

ぴんぽーん

重苦しい部屋の空気に不釣合いな音が響く。
「・・・。」
無言で起き上がり部屋を出、玄関へ向かう万年睡眠不足。
玄関には酷く焦燥した顔の加藤一臣の姿があった。

「良いニュースと悪いニュースがある。」
出された座布団に座る一臣の言葉である。
「気が滅入るから悪いニュースは後回し。・・・ってもこの状況を更に悪化させられるネタがそんなに頻繁にあっても困るんだけど・・・」
「・・・とりあえず、良いニュース。」
一臣は自分のバックパックのファスナーを開け万年睡眠不足の眼前に向ける。
「?」
"判らない"と言った万年睡眠不足の顔に何かが飛び付く。
「!!」
焔乃華と華倶夜の顔に緊張が走る。
「マスターッ!!ただいまですっ!!」
万年睡眠不足の顔に、喜色満面の雪月が張り付いていた。
「・・・雪月っ!!」
「言ったろ?良いニュースだって。新しいボディに馴染んだら返すとも言ってあったろ。」
顔に張り付いていた雪月を両手で剥がし、マジマジと見つめた後ギュッと抱きしめた。
「・・・うん、良かった・・・良いニュースだよ。ありがとう一兄。」
その一言が精一杯だった。

「馴染んだと言っても、あと2〜3日はバトルロンドとか激しいのは駄目だからな。」
「・・・その言葉は少し遅かったな。」

第十話雪月帰還

既に雪月は千種と千華音にもみくちゃにされていた。
「・・・で?この状況で悪いニュースがあるって事は当然あのオンナの事よね?」
微笑ましい光景を見つめながらも二人にだけ聞こえるように華倶夜が問う。
「・・・あぁ。」
苦虫を噛み潰したかのような表情で一臣が答えた。

開発コード:PAM-0352
Prototype Artificial Muscle:試作型人工筋肉
特徴:
深海にある熱水の噴出孔付近から発見された微生物の群体で試作。
このベースとなった微生物は石油製品を分解する能力を有する。
微生物が群体化した集団は一つの生物の様に振舞う。
群体は特定の電気信号で"ある程度"制御可能であり、またその中の一部の信号には快感にも似た反応を示す、つまり好物と言える。
休眠期と増殖期とがある事が確認されている。
増殖は分裂によって行われる。そのサイクルは極めて短く、また変異種の出現や個体の変質が頻繁に起きる。

通称:ENVY

「・・・すまん。全然意味が判らんのだが・・・」
頭上にハテナマークを幾つも浮かべながら万年睡眠不足が言う。
「多分これが原因だ。緋月の変異の・・・。神姫を実用化するにあたり幾つもの課題があった。その一つが駆動部だ。」

神姫実用化における駆動部の課題。
安全性、メンテナンス性(この場合はメンテナンスし易いというよりは、そもそも長期間メンテナンスしなくても良いというメンテナンスフリー性)、サイズ、そして"柔らかさ"だ。
安全性は当然の事として、ユーザーにメンテナンス知識を求めるようなものであればそもそも購入時の障壁となる。
仮にモーターを使うのであれば小型化が難しく、量産化による廉価が見込めなかった。(分子モーターと言うものも存在するため不可能ではないが、費用、量産化が現実的ではない。)
そして柔らかさ。人のパートナーとして作り出すなら当然、人同様の柔らかさが必要になる。
そこで注目されたのが人工筋肉だ。
「・・・ふ、ぅ〜ん?」
「判らないか。」
「いや、言いたい事は判るんだが、それがなんで原因?」
「その試作品の一つに開発コードPAM-0352と呼ばれるものがあったんだよ。その特徴はさっきも言った通りだ。」
「うん。」
「そして、PAM-0352で神姫が試作された。CSCから出力される信号と群体の動作にある程度の関連付けが行えたからだ。しかし、その試作機は長く運用される事は無かった。原因は外装の変異と過剰な攻撃性の発現。」
「・・・外装の変異・・・」
「ああ。後で判った事だが、CSCにはある二つのパターンの信号が入力されていた。」
「二つの信号?」
「過剰なまでの・・・そう、あえて言うなら愛情と、憎しみ。」
「・・・。」
「まるで誰かを独占しようとするかの様に、その者に近付く者を敵視するかの様に・・・。だから"嫉妬"、"ENVY"と呼ばれ破棄された。」
「破棄?」
「何度繰り返しても、同じ結果になったから・・・。好物なんだろうさ、"それ"にとっちゃ・・・CSCから零れるその感情が。だから、繰り返しCSCにそういう心理状態を作り出させた。過剰なまでの愛情を煽り、その対象に近寄る者に過剰なまでの憎しみを煽った。」
「・・・んな、眉唾な話・・・。」
「信じてくれなきゃ困る、でなきゃウチのラボのレポートが嘘だったって事になる。まぁ、俺だってこの話を無茶苦茶だと思ったよ・・・雪月のメモリーの映像を見るまでは。」
「何で最初に・・・最初に調べてくれって頼んだ時判らなかったんだ・・・」
「その可能性を最初から疑っていなかった。バッテリーの消耗が激しくなり始めたのは・・・緋月の感情を貪り始めたから。髪が伸び始めたのは、多分緋月の望みに応える形で形状変化したたんだと思う。・・・お前、ロングヘアー好みだろ。」
「・・・こんな状況で言う台詞か?!」
「お前の好みにあわせようとしたんだろうさ・・・いじらしいな。」
「くっだらないっ!!」
華倶夜が割って入る。
「馬鹿にしないでくれる?黙って聞いてれば、微生物如きにアタシ達神姫の心を弄ばれたとでも言いたい訳?」
華倶夜の憤りは止まらない。
「それに何?好みにあわせた?自分を変えてどうすんのよ?自分の輝きで魅了する事にこそ意味があるんじゃないっ!!」
"ギリッ"と言う華倶夜の奥歯を噛み締める音が聞こえる。
「そんな事・・・そんな事、万年睡眠不足の神姫なら常識だと思ってたわ・・・。」

第十話華倶夜の想い

「重要なのは・・・緋月をこの後どうするかだよ。どうすれば元に戻せるかだ。」
「・・・焼却。他に手は無いと思う。あれば、ラボのレポートに残ってる。」
「・・・殺せってのか?・・・焼き殺せってのかっ?!緋月を、俺の神姫を殺せってのかっ!!」
「そうだ、できれば他の神姫を侵食する前に。」
「っざけんなっ!!容易く言うんじゃねぇよっ!!大体、何でそんなもんが緋月についてたんだよっ!!あんたらラボの奴等が破棄したんじゃ無かったのかよっ!!」
「眼と髪の毛の色が最初から違ったのは恐らく、頭部ユニットがPAM-0352に侵食されてたんだろうな。理由は、判らないが・・・。悪かったなんて俺が言っても何の意味も成さないが、悪かった。」
頭を下げる一臣。
「本当に何の意味もねぇよっ!!頭下げられたって。そんな暇あるなら緋月を元に戻す方法を考えて・・・CSCの乗せ換えとかっ!!」
「あれは精緻で微妙な・・・大人しくしていてくれないとできない作業だ。今の緋月が大人しく応じるとは思えない。」
「・・・というか、助けたいの?緋月の事。あいつは、あのオンナはアンタを裏切ったのよ?雪月があんな目に遭ったのよっ?!」
「華倶夜、誰がなんと言おうと、あいつに・・・お前達に何が起きようと、お前達が何をしようとも、全員俺の神姫なんだよ・・・絶対に切り捨てたりはしない。」
「じゃぁ何?全部得体の知れない微生物のせいでした。許して仲良くしてやってくれとでも言うわけ?」
「そうじゃない。そうは言えない。俺だって感情的には無理だ。でも、俺にとって初めての神姫なんだ。こんな形での別れなんて納得できねぇよ。」
シンと静まり返る部屋。気が付けば華倶夜以外の神姫も話を聞いていた。
「・・・手は探してみる。探してはみるが期待しないでくれ、所詮は破棄された研究だ。・・・本当、悪かった。」
そう言い残して一臣は帰っていった。



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この記事へのコメント
段々、話が深くなってきましたね・・・。
人工筋肉・・・微生物・・・他神姫に侵食・・・。
このまま緋月さんの暴走が止まらず、他神姫に被害が出る前に、何とかしなくては・・・。。。
気になる展開です><;
Posted by にゃん at 2007年11月16日 00:33
どもども〜いろいろと軽く放置気味でしたぁ〜万年です。
m( _ _)mようこそいらっしゃいましにゃんさん。

>>人工筋肉・・・微生物・・・
まぁこの辺はモーターじゃサイズ的に無理そうだよなぁとか、表情とかもあるしなぁ〜と脳内で勝手にw
>>このまま緋月さんの暴走が止まらず、他神姫に被害が出る前に、何とかしなくては・・・。。。
"あの"緋月ですからねぇ一筋縄ではいかんでしょうなぁ〜

大絶賛忙殺中な近頃のほうがネタが思い浮かぶってどうよ?
SS撮る暇ねぇ〜w
まぁまたお越しくださいなw
Posted by 万年睡眠不足 at 2007年11月22日 00:35
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