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2009年12月08日

第1話 昨日の他人は今日の友

神代姉妹が姉妹の時間を取り戻し
真神 要が己の道を歩み始めた少し後

姫月 華倶夜に新たなる戦いの火の粉が降りかかる

 

武装神姫 OriginalRondo

オンナ ノ タタカイ

第一話

昨日の他人は今日の友

 
始まります。
第1話 昨日の他人は今日の友

「♪〜〜」
何が楽しいのか鼻歌まじりに街角を行く月待 紡。
「何はともあれ、宿題も片付きそうだし〜」
厄介事も後少しといった安堵の表情が浮かんでいる。
「あっ」
紡の後方から”何かを見つけた”そんなニュアンスの声が聞こえた。

再会の挨拶

「ん?なんか聞き覚えが・・・」
そう言って振り返ると、腰まで伸び靡く漆黒のポニーテール、躍動する非常に女性らしいラインの身体、スカートから伸びる健康的なフトモモとちらりと覗いた白い布・・・よりも何よりも突き出された”鋭く尖った左膝”が視界を占領する

親友と書いてブサイクへの膝蹴り

「ブサイクへの膝蹴りぃぃぃっ!!」

ゴヅッ

鈍い音と共に仰向けに吹っ飛び落下する紡と、スタッと着地する膝の持ち主。仰向けに倒れたままの紡の胸を左足で踏み、左手人差し指を高らかと掲げる。
「ワン、ツー、ス・・・」
「だあああっ!!」
絶叫して右肩を上げる。
「ちっ」
舌打ちに跳ね起きて抗議の声を上げる。
「ちっ・・・じゃねぇっ!!顔の形が変わるかと思ったぞっ!!」
「大丈夫、それ以上悪くなり様無いから」
「あ、そっかー」
「「アハハハ」」
ズビシィッ
相手の額に逆水平チョップを放つ紡。
「痛〜」
「ったく相変わらずかよ、巴ん家じゃ久し振りの親友には膝蹴りって家訓でもあんのか?」
膝の持ち主 − 御門 巴 に深い溜め息と共に聞く。
「つーかだな・・・スカートの時に蹴り技やるなと何度言ったら判るんだお前はっ!!中見えるだろうがっ!!」
「大丈夫だよつんにしかやらないし、まぁ見えたって減るもんじゃなし・・なんて言うの?役得?」
「減るわっボケッ!!役得?その都度三途の川拝んでりゃ割に合わんわっ!!」
視殺戦を繰り広げる二人は、中学三年間を同じクラスで過ごし、周りの冷たい視線に耐えながらプロレス好きとして熱く試合の感想を語り合った戦友にして親友である。互いに「ふぅ」と一息付く。
「久しいじゃん」
「それは私の台詞。どこ行くの?」
「コンビニ、そっちは?」
「ん?う〜ん・・・じゃ、私もコンビニ」
「お前、今”じゃ”とか言わなかったか?」
「気のせい気のせい、ほら行こ行こ」
くるりと紡を回れ右させて背中を押す。

「・・・で、だ。お前は何故に俺のカゴに 2L のスポーツドリンクだのポテチだのを勝手に突っ込んでんのかな?」
「気にしない気にしない」
「するわボケッ!!」
そうこう言いながらレジに並ぶ。
「・・・ぐぁ・・・全額払わされた・・・」
店外で呟いた言葉は自動ドアに閉ざされ消えた。

「・・・で。お前は何故に俺の部屋でお寛ぎな上にスポーツドリンクがぶ飲み、ポテチバリボリですか?勝手にBATTLE REVOLUTION(プロレスリング NOAH の年間総集編)見て盛り上がってんじゃねぇっ!!ゴラァァァァァァァッ!!」
「気にしない気にしない」
「ったく、俺はまだ宿題途中だからやってるけど・・・少しは察しやがれ」
「おーけーおーけー」
右手をヒラヒラ振って答えるが、当然紡の方は全く見ていない。

しばらくして紡の部屋は、ノートを走るシャーペンの音とテレビから流れる歓声と打撃音に支配されていた。
「・・・なぁ巴」
「・・・」
「おい」
「・・・」
「おいっ!!巴っ!!」
「っ!!・・・なに?」
肩をビクッとさせて返事をする。
「なんかあったのか?」
「へ?どして?」
「お前がその試合に何のリアクションもしないなんて異常。丸藤のポールシフトで試合決まるぞ」
紡が指差す方に目を向ける巴。

ポールシフト

「えっ?あっ!!あぁぁぁっ!!」
画面では巴と紡共通のファン KENTA を対戦相手 − 紡の言う丸藤が変形フィッシャーマンズドライバー”ポールシフト”で沈めスリーカウントを奪ったところだった。当時の年間ベストバウト賞を受賞した試合は、映像の中で熱狂と興奮の坩堝と化し、絶叫無しで見られない内容だった。
「丸藤の捨て身の鉄柵越えケブラータにも心此処にあらず・・・お前の事を知ってれば誰でも変だと気付く」
「・・・うん」
「別に言いたかないんなら構わんけど」
「つんは、さ・・」
「ん?」
「彼女とか居た事ある?」
「・・・年齢=彼女居ない年数ですがなにか?」
「私さ、ガッコの友達に紹介されて・・・さ、偶々 SEM (プロレスリング NOAH の興行の一つ)も近かったし一緒に見に行こうって話したらさ」
「・・・なんとなく想像が付いた」
「・・・うん、女がプロレスなんかって言われてさ、八百長じゃんとか、何が面白いのとか・・・思わずぶん殴っちゃって・・・やっぱ変かな?プロレスが好きとか」
「思わずで殴るな・・・はぁ、そいつさ見た事無いくせに、そういう下らない事ほざいたんだろ?」
「うん、多分。NOAH じゃなくてもドラゲーでも DDT でも一度見てくれれば違うと思うんだけど・・・」
「違うって。いや、それもあるけど、お前がプロレス見てる顔を見た事無いんだろって」
「・・・えっ?」
「それが何であれ、人間好きな事して好きなもん見てる時の表情が一番良いんじゃねぇの?・・・少なくとも悪い表情はしてなかったな、中学の頃お前が此処で勝手に見てた時は」
「・・・」
「そういう奴はどーせ、自分の趣味にあわなきゃ相手をあわさせようとすんだよ、それが何であれ誰であれ」
巴の方に向いて座り直して続ける。
「自分の趣味にあわないからって、相手の趣味を知りもせず否定する方が間違い。実際に見聞きしてから自分にあうあわないを判断するならまだしも、ね」
机に頬杖をついて続ける紡。
「お前が好きなもんはそのまま好きでいいじゃねーの?知ってるって、どんだけお前が楽しそうにしてたか・・・隣で見てたし」
「つん・・・」
「華倶夜、悪いんだけど留守番頼むわ。図書館に資料探し行って来る」
「・・・えぇ、判ったわ」
「焔乃華は付いてきてくれ」
「はい」
いつの間にか部屋に居た二姫に声をかける。
「まぁ、俺がプロレス見て絶叫するのはしょっちゅうのこったから、ご近所も割と理解あるわけだ」
「え?うん」
「一時間位で戻るから、好きなん見ててくれや」
焔乃華を肩に乗せバックパックを拾うと、とっとと部屋を出て行ってしまった。

階段を下りたところで焔乃華が聞く。
「資料はもう十分と仰っていませんでしたか?」
「苦手なんだよ、ああいうの。− 同じ趣味の女同士、華倶夜に任せるさ」
「はぁ」
「人様の事をとやかく言える程、高尚なご趣味をお持ちですか?と。つか趣味に上も下もねぇだろっての」
「そうですね」
「だろ?ま、思いっきり叫んで気分転換してくれと・・・さて、どぉ〜やって時間潰すかなぁ」

部屋の主が居ない部屋に残された初対面の巴と華倶夜。
「えっと」
「華倶夜よ、アイツにくっついてったのが焔乃華。アイツの神姫よ」
「巴、御門 巴。つんとは中学三年間同じクラスだった・・・親友かな?」
「そ、”つん”ね・・・ねぇ、チャプター戻してくんない?アンタも途中から見て無かったんでしょ?アタシ途中で戻ってきたし」
「そだね」
リモコンを操作する巴。
「やっぱ KENTA よね」
「もち」
いくつか前の試合が再生され、再び部屋は歓声と打撃音に支配された。

試合が進みヒートアップする映像。
「・・・なんでつんは、ああなんだろ?」
「”ああ”って?」
「無駄に懐が広いっていうかさ・・・」
「三年間同じクラスの親友だったんでしょ?」
「そりゃそうだけど・・・」
「・・・自分がされて嫌な事は他人にしない、少なくともね」
「?」
「部屋にあったプラモをガラクタ呼ばわりされたり、人と違う趣味を持ってたり・・・あれで一応変わり者って自覚はあるらしいわ、だから他人の趣味を頭から否定もしないってことでしょ」
「そっ・・・か・・・そっか」

図書館から出てくる紡。
「まだ早いのでは?」
「んにゃ、寄り道すりゃ丁度良いんさ」
まだ熱いアスファルトをダラダラと歩きながら、辿り着いたのはある新聞配達所だった。
「おいちゃん?」
「ん?あぁ紡か・・・もしかして態々取りに来たのか?」
「いえす、ざっつらいと」
「へいへい、ちょい待ってな」
そういうと奥から小さな封筒を取り出し、手渡した。
「へへへ、さんきゅ」
中身を確認すると、そう言って立ち去った。
「それは一体・・・」
「良い物さ」
「はぁ」

「「いよっしっ!!」」
「・・・俺もあんななんかなぁ」
帰り着くと頭上から齎された声に、苦笑いを浮かべる紡。
「華倶夜も大声出して・・・」
「生で観戦してる時はもっと凄いけどね・・・良い気分転換になったかねぇっと・・・ただいま〜」
焔乃華の溜息まじりの言葉に返事をしながら玄関をくぐる。

「ただいまっと」
部屋に戻り、バックパックを机に置きながら言うが、女性二人は答える間も惜しいと言わんばかりに試合の映像に釘付けであった。
「おかえり位言ったら・・・」
「良いって、焔乃華。俺もこの状況で声かけられたらムカつくし」
「主殿まで・・・」
「「ワンッ・ツーッ・スリーッ!!・・・はぁ・・・負けた」」
「森嶋との ROH 世界ヘビー戦か・・・あのラリアットはやばかったなぁ」
「振り返りざまの奴ね。矢島アナが首が取れたって叫んでたわ」
「あ、つん、お帰り。モリシのバックドロップはやばいね」
「二人とも外まで声が聞こえていたぞ」
「これ見て興奮するなって方が無理だよ、ねぇつん」
「ごもっとも・・・その様子ならコレは要らんかね」
手には先程新聞配達所で受け取った封筒があった。
「何それ?」
「今度の武道館の招待券だ。当たってたってんでさっき受け取ってきた」
「行くっ!!」
「へいへい、16 時会場だし売店も寄らなきゃだし 15 時には九段下に居たいな」
そう言いながら、二枚セットのうち一枚を渡す。
「オッケ、じゃ 14 時にさっきのコンビニで待ち合わせで良いよね。華倶夜の分は?連れて行くんでしょ?」
「既に呼び捨てる仲かよ・・・神姫はチケット無しで入れる」
「ふぅ〜ん」
その流れのまま巴も夕飯を食べて帰る事になり、食卓につく。
「・・・こいつをこれ以上肥えさせてどうブッ!!」
ゴヅッ!!という鈍い音ともに言葉が遮られる紡。
「誰が肥えてるってぇ。」
「自覚無ぇの?さっきの踏み付け式体固めだってなぁ」
「あ゛ぁん?」
「何か?」
「お兄ちゃんウッサイ」
「なんか言ったか?愚妹」
「おら愚兄!!」
いい加減女性に歯向かっては勝ち目が無い事位学習している紡だが、脊髄反射レベルで口が滑ってしまう相手が居た。
「・・・ぐはぁっ・・・二対一とか・・・」
「「びくとり〜」」
「久方ぶりのタッグのくせにコンビネーション抜群とか・・・」
「何?まだなんかある?」
「・・・ちくしょう・・・」
悔しげな紡を差し置いて夕食は恙無く進む。

「送り狼なんて甲斐性無いと思うけど」
「母よその発言は如何な物かと思うぞ?俺にも選ぶ権利ガッ!!」
「その口はどんだけ天邪鬼?」
鋭過ぎるローキックに蹲る紡を置いて歩き出す巴。
「お邪魔しました、また来ます」
「うん、また。ほら紡いつまで蹲ってんの?」
「蹴った本人に聞いてくれ…」

「久しぶりだなぁお前ん家」
巴は玄関をくぐりながら振り返る。
「まぁお互いあまり会う機会なかったしね・・・チケットサンキュね」
「おぅまたな」
「うん」
タッタッタッと軽い音を響かせて階段を上ると自室のドアを空け。
「ただいま、鈴」

巴と鈴

「お帰りなさい、巴さん。」
出迎えたのは巫女服姿に箒が良く似合う戦闘機型神姫 東雲 鈴(しののめ すず)。
「・・・元気に、なって帰ってきましたね。」
「元気にって・・・別につんに会った以外なんもないんだけど」
「一週間前でしたか?」
「あぁアレね・・・どうでも良くなったから」
「つんさん・・・以前お話していた月待 紡さんでしたか?仲が良いんですね、巴さんを一発で元気にしちゃうなんて」
「親友だからね。って言うか、元気云々は関係ないって」
「そういう事にしておきます」
「だから、もうっ・・・っとそうだ今度さ」
紡と出かける事を伝えると、「そういうのは苦手だから」と同行は固辞された。
「どうぞ楽しんできてください」
「どういう意味で言ってんの?」
「さぁ?」

続く





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posted by 万年睡眠不足 at 17:41 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 武装神姫 OriginalRondo オンナ ノ タタカイ
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